天神山アートスクールが大切にしていること

今だからこそ現すべき表現を求めて。


「究古切今」(古きを究め、今を切る)
美術に限らず、私たちが築き上げてきた世界や様々な知識・技法等を、可能な限り学び尽くしてこそ、現在の様相を的確に認識し、表してみせる資格が与えられるのだと考えられます。

脳裏に浮かんだ豊かなイマジネーションだけでは優れた表現には至りません。例えば音楽であれば、ピアノを前にしてどんな楽譜も弾きこなせる力量があるに超したことはありませんね。美術においても同じようなことが求められて然りです。

天神山アートスクールは、古典から現在までの表現スタイルを学び尽くした上で、様々な技法を取り入れながら現代の様相を新たな視点から鋭く表現できる作家の育成を目指します。



美大で学ぶ内容は美大じゃなきゃ学べない訳ではありません。


天神山アートスクールは“楽しく伸び伸びと”だけの「お絵かき教室」とは異なります。
初歩的表現から美術系の大学で学ぶ内容まで、学びたい様々な表現・知識・技法にお応えします。

例えば、「デッサン」「ドローイング」「水彩表現演習」「色彩学」「遠近法概論」「対面率と面密度の連関研究」「西洋美術史概論」「油彩基礎演習」「フランドル派表現演習」「ヴェネツィア派表現演習」「支持体研究」「O/W型アブソルバンカンヴァスの処方」「乳化性ハイブリッド油絵具による表現演習」「Collage・Mixing・Dripping・Printing・Stamping・Grattageを用いた表現演習」「絵画組成概論」「リアリズム表現の現在形」「版画表現研究」etc. について個別に学んでいただくことも可能です。




「写真みたい!」で終わらない。「デフォルメ」を言い訳にしない。


具象絵画、特にリアリズム表現について、一般にそのような作品を描くことは、しばしば言われているような写真のように描くことだと考えられていますが、それは知的な思索を通して沸き上がって来た三次元的な世界を、絵の具などの物質を媒体にして二次元に再構成することであり、見えているままに描くこととは大きくかけ離れている行為です。

そこには確かな技術と知識に裏打ちされた表現力と哲学的思索が求められます。デフォルメは目的ではなく手段であるべきなように、「本当に表現したいものは何か」に対峙する勇気と情熱を育成すること、それも天神山アートスクールが大切にしている目標のひとつです。

そして「表したい何か」が確かであればあるほど、制作のプロセス、用いるべき技法が見えて来ます。それがやがて皆さん一人ひとりの個性になると考えています。